新しいものを生み出すための思考の方法論はあるのか。この問いに向き合ったデザイナーの太刀川英輔さんは、「創造性は生物の進化のプロセスで説明できる」という。自然が生み出した生命や生態系には人智の及ばないデザインが施されている。
これらは生命の進化のプロセスを経て出来上がったものである。この進化の法則である変異と適応はまさに創造性のプロセスと同じである。また生態系からの適応から生まれる進化思考は、同時にサステイナブルなものを生み出す思考でもある。本タイトルでは、この変異と適応を通して、いかに新しいものを生み出すかを語っていただく。
1. 進化思考とは何か
2. 変異のパターンその1
3.変異のパターンその2
4. 適用の4軸その1
5. 適用の4軸その2
6. 生命に学ぶ創造性の本質

デザイン・ストラテジストNOSIGNER代表。
慶應義塾大学特別招聘准教授。プロダクト、グラフィック、建築、空間など様々な領域で活躍。主なプロジェクトに、O L I V E、東京防災、PANDAID、山本山、横浜ベイスターズ、関西万博日本館基本構想などがある。
今年日本インダストリアル協会の理事長に就任。最新著書に『進化思考』(海士の風)がある。