第二次世界大戦前のロサンゼルスでは、日米間の緊張が高まる中、双方による諜報合戦が繰り広げられていた。その主役は、イギリス人のラトランドであった。彼は元英国航空隊のパイロットであり、第一次大戦での活躍から国民的ヒーローであった。その名声を生かし、ビバリーヒルズの豪邸に住み、毎晩のようにセレブを招いたパーティをするなど社交界で華々しい生活をしていた。その一方で、彼は日本海軍に雇われたスパイでもあった。そんなラトランドは日本の真珠湾攻撃を確信するようになり、次第に米国のスパイへと変貌を遂げていく。ラトランドに翻弄される日米。果たして彼は何者でどんな野望を持っていたのか。隠された史実を描いた本書は、本年2月にアメリカで出版され、11月には日本での出版も決まっている。著者のドラブキン氏は、歴史家であると同時にシリアルアントレプレナーでありエンジェル投資家という異色のキャリア。その上、日本語も堪能で現在は東京に在住している。そんな日本を熟知したドラブキンさんに、本書を書いた動機、並びに日本人の特性についても語ってもらう。
アプリで聴いてみよう