「異文化理解」が叫ばれて久しいですが、短期間ならよくても、仕事や一緒に生活するなど、実際に身近になったら本質的には難しいんじゃないか。そもそも「異文化」は理解できないものだと思った方が、逆にうまくつきあえるのではないか。『「その日暮らし」の人類学』『チョンキンマンションのボスは知っている』などを書いた文化人類学者の小川さやかさんは、行商や靴磨き、路肩の家具職人あるいは密貿易などの雇用統計に載らない(すなわち政府が捕捉していない)都市雑業などのインフォーマル経済を研究している。実際にアフリカや香港で異文化に身を投じてフィールドワークをする小川さんは「100%信頼できる人はいない、だからうまくいく」などと言っている。そんな小川さんに、「異文化理解」とは何か、どうしたら異文化とうまく付き合っていけるかを語っていただく。
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