VOOX ORIGINALS

難解で知られるユング心理学。その重要な概念はいくつかあるが、そのうちのひとつに「影」がある。「影」とは、まるで敵になってしまったかのように「わたし」に背き、挑発的に振舞う「こころ」の姿である。影は一方「私たちが生きられなかった部分」でもある。それは本当に影のように、普通に暮らしていると自分では気づかない。しかし、影との出会いは、私たちに深みと人間としての成熟を与える。本タイトルでは、日常生活における体験から解説していくことで、リスナーが自分自身に関わる問題として理解できる内容を目指す。怒り、嫉み、苛立ちなど、「こころ」がまるで自分の敵になったかのように振る舞うとき、私たちは自らの影と出会っている。そのとき、私たちに何が起こっているのだろうか？　他者としての「こころ」というユング心理学独自の発想をわかりやすく解説していく。